指圧・あん摩・鍼灸・中国医術…… 整体のルーツはどこにある?
街を歩けばさまざまな場所で「整体」を名乗る治療院が営業しています。ではこの整体とはそもそもどんな治療法なのか? ルーツと呼べるようなものは存在するのか? 日本ではいつから行われているのか? などなど「整体」に関するルーツや歴史についてご案内します。
1.整体とは何か?
まずは整体とは何を指すのかをご説明する必要があるでしょう。整体とは医術なのか健康法なのかなど、意外と知られていないようです。
1-1.日本における整体とは?
一般的に日本国内で「整体」といいますと、「骨格の矯正を目的とした手技」と考えていいでしょう。治療者が手技を用い、治療対象者の骨格などを矯正し適切な位置に戻すという考えが整体です。ただし日本では明確な規定がないのが実情です。
1-2.中国医術における整体
街中で「中国式整体」のような看板を見たことがあるという方もいるかと思います。しかし中国医術における「整体」とは施術法や治療法ではなく、「概念」を表します。中国医術における、日本の整体に近い施術法となると「推拿(すいな)」と呼ばれる施術法となり、この推拿が日本に渡ってきて独自に発展した施術法が「按摩(あんま)」となります。
1-3.整体は「オステオパシー」の翻訳語
日本が江戸時代から明治時代に突入しますと、西洋からの文化が数多く日本に入ってくるようになりました。その一つが「オステオパシー」と呼ばれるアメリカの施術法です。オステオパシーとは医療哲学の一つで、医療における考え方の一つということになります。人間の体は一つのユニットであり、自然治癒力を鼓舞することを主眼と考えています。そしてこのオステオパシーを「整体」と日本語に訳したため、日本ではこのような考え方の施術法が整体と呼ばれるようになりました。
2.整体のルーツと成り立ち
では、なぜ日本でこの整体という施術法が広まったのでしょうか? これを紐解くにはやはり明治時代までさかのぼる必要があります。まだ医療に関する技術も少なく、法整備も整っていなかった明治初期には、いわゆる「霊術」や「祈祷」といった方法が多く残っていました。
2-1.アメリカから新たな治療法が
霊術や祈祷はやがて警察の取り締まり対象となり、庶民のためにも何か他の施術法を見つけることが急務となります。そして大正末期から昭和初期にかけてアメリカからもたらされたのが「カイロプラクティック」や「オステオパシー」という施術法です。日本国内に元々いた鍼灸師やあん摩師、指圧師がこのアメリカの施術法を学び、自ら持っている技術と組み合わせることで新たな施術法が誕生します。
しかしすべての施術法に統一した規格はなく、基本的にすべてオリジナルの施術法であったため、人々はこれらの総称としてオステオパシーの翻訳語である「整体」を利用し始めます。
2-2.整体にはさまざまな形が存在する
そのため単純に整体といっても、ルーツに鍼灸の考え方が入っている施術法の場合は「患部を温める」といった施術法があったり、ルーツにあん摩や指圧がある場合は「患部とは遠い位置にあるツボを刺激する」という施術法があったりと、整体はさまざまな形で現代に継承されています。
3.まとめ
こうしてさまざまな施術法があり、さまざまなルーツを持つのが整体です。現在では人体に関して多くの研究成果があがってきています。現在行う整体は、そうした研究と密接につながっていることも必要でしょう。
「KCSセンター尾張/江南」の行う整体は、肩こりや腰痛などの「痛みを取り除く」だけではありません。最大の目的は「痛みの出ない体に改善すること」です。そのため、研究の進んでいる「姿勢科学」を基に、患者様それぞれの症状に対応し、痛みを取ることはもちろん、その痛みが出にくくなる姿勢矯正なども同時に行っています。つまり痛みに対する「対症療法」ではなく、その痛みの根幹を治療する「根治療法」を実施しております。
整体という言葉のルーツになった「オステオパシー」にも、「自然治癒力を鼓舞することを主眼とする」という考え方があります。このルーツに沿った歴史と最新医療科学が融合した施術で、多くの患者様の痛みを根絶していきたいと考えています。
KCSセンター尾張/江南
KCSセンター尾張/江南では、猫背の改善や姿勢矯正を始め、慢性疲労の解消や肩こりの改善など、身体に関するお悩みに幅広く対応します。尾張市、江南市で身体の不調を解消したい方・美しい姿勢を手に入れたい方はお気軽にご来院ください。